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Spirit of Steel 6 - アシエ・アカラシエ /*
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その他の情報
使用画材 |
ペン アルシュ紙 |
サイズ |
100×148mm (額: 259×207×27mm) |
制作年 |
2022 |
この作品について
Spirit of Steelシリーズは、アシエが抱く最も力のある心の状態を、最もシンプルに表すことを目的としたシリーズです。
蛇足的な装飾や目移りする構図を避けることで、よりプリミティブな力の表現を目指しています。
内なる沈黙と平安、それに委ねられた心の自己充足と、ただ在ることの力強さを象徴するものとして作りました。
〈この作品の模様について〉
このような心の深遠なフィールドを表すにあたり、私は私個人の特別な精神体験としてアーカイブしている「アンティークオルゴールの世界」を参照して描いています。
蓄音機が登場する以前、オルゴールは人々が音楽を楽しむための自動演奏機器として大きな発展を遂げていました。このようなアンティークオルゴールは、現在よく知られている小型のオルゴールとは全く異なった趣を持っています。
私はその荘厳で繊細な音色と音楽性に啓示を受け、また、よい音を演奏する仕組みを開発してきた人々の情熱にも深く感銘を受けました。
その前に座り、耳を傾けるときの静けさ。音のさざなみをただ静かに反映させる水面のような心の状態は、まさに満たされた心の状態を想起させるものであり、私はこの黒ペン画の作品群を制作するにあたって、このモチーフをシンボルとして用いようと考えました。
Spirit of Steelシリーズは「3枚の鋼板に浮き上がる意匠」というイメージで構成されています。
鋼板の内には、主にオルゴールに見られる各パーツや、大型ディスクオルゴールの立ち姿をイメージした意匠、またその音色が響き広がる様などが模様に落とし込まれて描かれています。
「鋼」のアーキタイプ的なイメージ(強靭さ、重さなど)に、オルゴールの櫛歯が奏でる音の繊細さ、それを損なうことなく力強く響かせる響板のイメージなどを合わせ、
力強さと強靭さ、そのどちらをも兼ね備えた心の状態を表すことを試みています。
作品の各所に現れる黒い瞳のような模様は、無尽蔵の力の源である一元性の円を表しています。
これを描くことで、すべてがこの源から離れず充足していることを表しています。
シンプルな表現を念頭に置いている故か、私がこのシリーズに向き合うときは、いつも非常にパワフルな描写と過程を体験することになります。
作家について
アシエ・アカラシエ
1998年生まれ、群馬県前橋市出身。
大学中退後、絵画や詩の制作を始め、前橋市での活動を広げる。ニューカレドニア、トルコ、アメリカ(アリゾナ、ホピ)等への渡航を経て自身のスタイルを確立。2020年に画業の個人事業主として開業・活動を開始する。
世界の考古学的美術やプリミティヴ・アートの持つ精神を創作のルーツとし、日々を「生活する」ことで体験される様々な精神性を、記号やシンボルに落とし込む表現を追求する。
© 2021- COSMOS GALLERY