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Sacred Mountain 2 - アシエ・アカラシエ /*
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その他の情報
使用画材 |
ペン アルシュ紙 |
サイズ |
200×100mm |
制作年 |
2024 |
この作品について
聳え立つ山に恵みの象徴である雨が降り、受け取られる様を描いた作品群の一つです。
天の雲から雨が山に降り注ぎ、木々や土の効力で地下水となって溜め込まれ、各地へ巡っていく様子を表しています。
最後には、背後に描かれた水蒸気の煙によって、雨がまた天に昇っていく様を表しています。
〈この作品の模様について〉
全体で表しているのは、単なる自然の外観ではなく、私たちの精神世界の状態でもあります。
この作品の場合、ソース(源)から遮るものなく、最大限に降り注ぐ恵みについてを象徴しています。それは「生活」を真に豊かにする心のアイデアやインスピレーション、力、愛といったものです。
作品の各所に現れる黒い瞳のような模様は、無尽蔵の力の源である一元性の円を表しています。
これを描くことで、すべてがこの源から離れず充足していることを示しています。
力の源であるこの円から雲や雨、雷などが流れ、その恵みは余すところなく大地に受け取られます。
大地である山には、雨が水流となって流れる様や、地下水として地中を巡る様、水を貯える木々に、山と水の恩恵を受ける生物たちといった、様々な場面が描かれています。
そのすべては、充足した心の状態を示すシンボルとして描かれています。
〈この作品の景色について〉
作品のメインテーマである「内なる心の平安」について考えるとき、私の心には今まで自分が体験し、心を動かされてきた様々な”景色”が思い浮かびます。
その一つが、アリゾナ・ホピの地で感じた「天からの恵みを、遮るものなく受け取っている大地」というイメージでした。
ホピの土地では陽光が家々を照らし、水が極端に少ない乾いた場所に雲がここまで雨を運び、夜は涼しさと星の明かりが遮られることなく空からやってきました。私には、建物も、背の高い木々も何もない大地が延々と続くこの土地が、空から降り注がれる恵みを、余すことなく受け取る豊かさに溢れているように見えたのです。
そのために、私はこの「大地」の風景画を描くとき、よく画面に雨や太陽の光、宇宙線を降らせて描き込みます。
日常の生活において、私たちは既に与えられているものや自身に備わっている力に目を向けられず、常に過去か未来を見て欠乏を感じたり、悲観的になったりしがちな部分があります。
「天からの恵みを、遮るものなく、妨げるものなく受け取っている大地」というこのイメージは、私にとって過去や未来に向けられた焦点を、今ここにいる1人の人間が持つ大きな力に向けるための、強力なシンボルとなっています。
作家について
アシエ・アカラシエ
1998年生まれ、群馬県前橋市出身。
大学中退後、絵画や詩の制作を始め、前橋市での活動を広げる。ニューカレドニア、トルコ、アメリカ(アリゾナ、ホピ)等への渡航を経て自身のスタイルを確立。2020年に画業の個人事業主として開業・活動を開始する。
世界の考古学的美術やプリミティヴ・アートの持つ精神を創作のルーツとし、日々を「生活する」ことで体験される様々な精神性を、記号やシンボルに落とし込む表現を追求する。
© 2021- COSMOS GALLERY