赤の記憶 - 寺床まり子

この絵は、抽象的なスタイルで描かれたアート作品です。記憶の中の植物をイメージしています。全体的に柔らかく幻想的な色合いが使われており、特に赤紫やピンク、青、白が印象的に配置されています。中央には濃い赤紫色のにじみが大きく広がり、その周囲に淡いピンクや白が溶け込むように広がっています。画面左下や中央付近には、小さな緑の点がアクセントとして配され、作品にリズムと軽やかさを与えています。

筆致や塗りの重なりからは、偶然性や感情の動きが感じられ、見る人それぞれにさまざまな印象を与える作品です。絵の左下には「mariko」とサインが見え、作家の手によるものであることがわかります。

タイトルの「赤の記憶」からは、記憶や感情の断片が色彩を通して表現されていることが想像され、抽象的ながらもどこか個人的で内省的な雰囲気を持っています。