Something in Blue - 伊藤大介

この度は青を基調とした静的な作品をお届けします。
製作する際は久々にコンポジションを組み立ててからタブローを描きました、最近多用していた白線はあえて使わず緊張感を持たせるよう意識しました。
今後のよりシンプルな作品への展開を予感させる内容となっています。
画面は大まかに分割されており単純な構成がもたらす静的な感覚が特徴となっています、また黒とグレーによる二つの半分の存在感はブルーのアクセントによってより深められており浮き上がって来るような印象すらあります。一般的にはこのような二つの半分がもたらす単純な対比が恐らくは色彩調和における一方の極点と思われます、5対5の対比から9対1のグラデーションつまりそれ以上は単色に吸収される限界まで二色の調和がドラマとなりうる究極の接点が見えてきます。
また、今後は少し作品の大きさのバリエーションを増やしていこうと思っています、作品のサイズはアトリエの大きさに比例するので上限には限度がありますが発想を柔軟にしておくためにも様々な枠組みのなかで色彩の調和を追及出来るように工夫していきたいと考えています。