Hit it off - 伊藤大介 /* / 伊藤大介 */ ?>
使用画材 | アクリル絵の具 |
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サイズ | 400×500mm |
制作年 | 2024 |
この作品について
今回の作品も前作(Blue tonality)同様に予めコンポジションを造るという過程を経ずダイレクトに描いた作品です。
この度はライトイエローを基調に少し白を混ぜた柔らかな色味を意識しました、縦横に走る白線をあえていつになく太く描いたことで、結果これまでにないファンシー感が出たように思われます。
制作の過程では曲線や○をどのように配置するかに神経を使います、以前にも触れましたが○などは巧く使えば四角い画面上のアクセントとしてとても有効ですが配置を誤るとすぐに顔を表象させてしまうという厄介な性質があります、実体物の模写を描くことなくカラーバランスだけで画面を成立させている抽象画家にとってこのことはとても重要なポイントになります。(現象の模写を伴わない芸術表現については仔細に語る価値がありなおかつ長大なテーマなので次回以降に譲りますが)
それともうひとつ、観覧時天地無用というのがわたくしの画の特徴であるところから画面上に何らかのシンメトリーがありバランサブルであることが重要になってきます、もちろん完全な対象構造である必要はなくむしろあからさまでない程度にというのが好ましくいつも苦労するところではありますが、この作品ではかなりハッキリとシンメトリーが見てとれます、そのぶん彩色に敢えてラフな箇所を残し画面が硬くなるのを避けました。
このように制作過程の違いから来る変化は自ずとわたくし自身に影響を与えそれが更なる変化の起因になる、インスピレーションというコールにレスポンサブルであることそれがミューズに対する応答であり創造主に対する責任を果たすことになると極めて自然に納得した次第です。
作家について
画面上にメッセージやモチーフとしての意図があるわけではなく、色彩の調和のみを追求した純粋な抽象作品を制作しています。
全てではありませんが作品によって上下または縦横を逆さまに飾っても鑑賞出来るようにデザインしてあり、観る方のお好みでより長い間楽しんで頂ける作品となっています。
制作する時は予め折り紙や色画用紙でコンポジションを組みそれを当倍でカンバスに描く手法を採っているのでどのようなサイズにも拡大や調整が可能です。