It's so you - 伊藤大介 /* / 伊藤大介 */ ?>
使用画材 | カンバス アクリル絵の具 |
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サイズ | 410mm×410mm |
制作年 | 2023 |
この作品について
この度お届けするのも、わたくしの創作上の特徴を多く備えている正方形の作品です。
色調としてはファンシーなムードをパステルカラーによる有機的なつながりで展開しさらにそれを余白で囲み強調しています。
そして造形的な天地無用、一枚の絵画で4つの掲示パターンが可能なフレキシブルな作品となっています。
ポイントはやや大きな緑色の○でこれが何処に置かれるかでその印象は大きな異なります。
創作時この○は右下に描かれました、その為このパターンが最も安定感のある構図となっています、逆に最も躍動的なのは右上に緑の○があるパターンで直ぐしたの扇形のうす緑と心地よいバイブレーションを奏で互いを補いあっていることが感じられると思います。
また、左上に緑の○を置いた場合は水色の○が左下の小さなブルーの四角と共にトライアングルを作りコミカルなイメージの上にバランスしています。
ところで、このように○を2つ置く場合に注意している事は、人の目は○が2つあるとすぐに顔を表象してしまうものだ、ということです。
これは我々の持つ最も強力な認識力、つまり人の顔を識別するという必然的な能力による避けがたいものです、それが画面をすぐに面相のバリエーションに堕してしまい作者からイマジネーションの拡がりを奪い固定されたイメージに縛りつけてしまう元凶になるものです。
これを避けるためには、なるべく創作時の終盤になる迄○を使用しないこと、複数使用する場合は面相以外の有機性が認められないのならば躊躇せず○を排除すること。
ある安易なイマジネーションにすぐに帰着し結論を出したがる、いわゆる左脳的な欲求心理をいかにして退けられるのか?今日それが抽象画家に課せられた根本的な課題であるといえるのです。
作家について
画面上にメッセージやモチーフとしての意図があるわけではなく、色彩の調和のみを追求した純粋な抽象作品を制作しています。
全てではありませんが作品によって上下または縦横を逆さまに飾っても鑑賞出来るようにデザインしてあり、観る方のお好みでより長い間楽しんで頂ける作品となっています。
制作する時は予め折り紙や色画用紙でコンポジションを組みそれを当倍でカンバスに描く手法を採っているのでどのようなサイズにも拡大や調整が可能です。