ワインボトル Inverno - もりしたなおこ

この作品は、ワインボトルという暮らしの中で身近なものをイラストを描くように一枚の絵にしたいと思い 生まれました。
深いグリーンとグレーを基調に、手刺繍のニュアンスをちりばめた刺繍アートです。

技法はオーストリアから伝わった伝統的なプチポアンをもとに、独自の技法で発展させ 刺繍の表情に変化を出しています。
シルクキャンバスを裏表や縦横の目を自由に刺し進めることによって、伝統的技法の枠を超えた手刺繍ならではの微妙なニュアンスを表現することが可能となりました。

整然と並んだ糸粒の集合体のプチポアンは美しいものですが、私は裏の表情に魅力を感じで自分にフィットすることに気づき、それ以来裏面を好んで部分的に刺しわけをしています。この作品では糸の処理もあえてそのままに、そんな自由さを詰めた作品にしたかったのです。