真意 - 永田知里

目は美しいものと言われている、と私は認識しております。目は外界と人間の内側を繋ぐ一つの手段です。ですが、この作品の目は逆転しており、この目はどこを見つめているわけでもなく自分自身の内側を見つめています。作品は鏡のようで、この目はわたしの内側も同時に見つめているとすら感じました。私が無意識に自分を見つめたい、見つめられたい、という自己反省の気分に陥っていたのかもしれません。しかし作品からは脅迫的な感じは全くなく、ふとした瞬間私の内側にスッと入り込んでくる、自分を振り返らせてくれるのを促される感覚があります。
ベール代わりの布は無意識に取り付けましたが私自身いつもかも自分を評価したいわけでもなかったからなのかもしれません。

2022年、新年が明けて間も無く進級制作のために作品を作らねばと意気込んでいる時に作りました。この作品は結局提出しなかったのですが個人的には気に入っています。制作時間はかなり短く2日もなかった、と記憶しております。目はかなり強い印象や意味を持ち私自身、目がとても好きで私の他の作品にも多く登場しています。



布は裏面が汚れており、ほつれや折り目もついていますのでご要望がございましたら布の変更、布なしでの販売も可能です。（布なしの場合　サイズ　666×242×18）