水際で
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11-137
水際を歩いていると、白い塊が点在していることがある。
大型の魚の汚れた白い骨が広く巻き散らかされている。
大体最後はカラスに骨をバラバラにされて点在しているのだ。
その中を歩いていて足が止まった。
全体がきれいに残っている姿が目に入った。
それを見た瞬間、私の頭の中の絵筆が忙しく動いた。
線が連なれば面になり、それが曲線であれば丸みを帯び、
そこに影をつければ厚みになり、
光る部分を硬さの表現とし、へこみの影の中も描き分ける。
骨の下の影はその濃淡で地面との距離が測れる。
光の乱反射は必須で、その姿を大きく変える。
そこにそれは存在し、やがて風やにおいもするかもしれない。
もう明日は黒ずんで陥没しているかもしれない。
少しばかりついた肉片はそれが生きていた証拠。
生きて動いていた姿を思い浮かべながら、筆は止まらない。
生命体は直線ではない。曲線からできている。
絵を描くとそれを納得できる。
Medium | 油絵 |
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Size | (F4) 333 × 242 × 18 mm |
Year Created | 2022 |
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