潰されなかった家 - 江波戸 陽子 /* / 江波戸 陽子 */ ?>
使用画材 | 和紙に油性インク |
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サイズ | 152×150mm / 額サイズ:30角(300×300mm) |
制作年 | 2021 |
この作品について
この作品について
図書館の本棚に、折り紙で作られた家がふたつ並んでいた。
ひとつはぐしゃぐしゃに潰されていた。誰かが何となく拳で押し潰したように見えた。
もうひとつは無事だった。
たまたまそこにあったというだけで、潰されたり潰されなかったりする、そういう世界に私たちは生きている。
潰されず、傷つけられず、生き延びる条件が重なったのは偶然でしかない。
折り紙の家を見てそう思った。世界は日々偶然に進む。
技法や画材
油性のインクを墨のように溶き、つやのある滑らかな雁皮紙(がんぴし)に描いている。
絵の具の滲みと余白を持たせた構図が特徴。
裏打ちした台紙は温かみのあるオフホワイトで、表面に凹凸のテクスチャーがある。
裏打ちの際に銅版画用のプレス機を使用し、プレートマークを付けた。
裏面にサインあり。
額縁
木製でフレーム幅1.3cm。無塗装で木の素材を生かした色味。
マット、アクリル板、かぶせ箱、紐が付属。
SKU
15-77
作家について

東京生まれ
2011年 多摩美術大学 絵画学科油画専攻 卒業
2013年 多摩美術大学大学院 美術研究科修士課程 絵画専攻(油画) 修了
現在東京都在住
忘れてしまうと思い出す。思い出すと忘れてしまう。何を見ても何かを思い出す。